今までやってきたバイトの話。

今までにバイトを始めてはすぐに辞めてきた。居酒屋は半年で辞めたしドンキに至っては2日でやめた。環境があわないとこうも続かないのかというとほどに続かない。塾に行きたくなかった時と同じ現象がおきる。体が拒絶する。動悸は治まらないし吐き気がまあひどい。頭が痛いのはいつもだった。だからやめた。精神的負担が大きすぎた。

 

ドンキで働き始めた初日。指導員の女の人は、まだ何も出来ない私をレジに1人放置してどこかへ行って暫くかえってこなかった。お客様が入れないように札も置かずにチェーンも閉めずに。そんなことはお客様には関係ないから当然私のいるレジへと並ばれる。新人なのでごめんなさいと謝ってお客様には別のレジへと移動してもらった。その時点で私はもうここでは働きたくないと思った。そう思いながら渋々行った出勤二日目。出勤時間になり、待っててと言われた練習用のレジに立っていても指導員は10分以上来なかった。完全に信頼をなくしてこの日以降バイトに行かなかった。手紙と共に制服を店の裏口においた。

 

次に始めたのは居酒屋。居酒屋の店長にドンキであったことを話すと、うちではそんな事しないしちゃんと教えるからと言われた。そして私はここなら大丈夫だと思った。思ったのは最初だけだった。私はそこで働くある社員さんが苦手だった。30手前の女の人だった。言い方がキツかった。そして八つ当たりもされれば何故か呼び出されては私だけ怒られたことも何度もある。なんで怒られたのか覚えてないくらいには理不尽だった。私は社員に怯えながら働いた。あともう1人焼き場にいた男の人も怖かった。私が何かミスをする度に怒鳴られた。ミスだってわざとじゃない。だから謝った。なのに怒られる。だからミスを隠したかった。でも隠すと怒られるからごめんなさいとミスを報告した。やっぱり怒られた。それの繰り返しだった。

週末は毎週地獄のように忙しかった。覚えることもやることも多すぎて私は毎週パニックだった。基本的に頭が弱い私は物事に柔軟に対応するのが苦手だった。頭で考えて整理して納得してからじゃないと動けない人間だった。物が覚えられなくてまた怒られた。悪気はないのに同じミスをしてまた怒られた。スピード命の環境についていけずまた怒られた。仕事が遅い私はみんなをイライラさせていたと思う。怒られると私はこっそり泣いた。奥の広い席に逃げ込んでは泣いた。個室のドアを閉めては泣いた。何回泣いたのかは分からない。このままだとストレスで精神が壊れると思った私はバイトを辞めますと伝えた。引き留められて辞められなくて1ヶ月は辞めれなかった。それでも辞めると強引に伝えるとそれ以降シフトを出さずに逃げるようにバイトをやめた。

ただ一つだけ心残りがあるのはバイトの人たちと離れてしまったことだ。同い年も多かったし年上の人たちもみなさん本当に優しかったし面倒みがよかった。だから全員好きだった。私が辞めたいと相談した時も色々な話をきいてもらった。こっそり泣いているのがバレた時は励ましてもらった。本当に皆さんが素敵な人たちだった。何度だって言える。あのバイト先で働けて唯一私が救われた理由。

この居酒屋は半年で辞めた。

 

そんなバイトが続かないで有名な私が唯一1年を目前と働いているのがサイゼリヤである。前の店長は優しかった。昔は怖かったらしいがそんなことは関係ない。仕事も一つ一つ丁寧に教えて貰った。分からないことをきいても怒られなかった。ミスをしても謝れば許された。ポンコツな私でも働きやすい環境だった。前の居酒屋は、誰かに

「この日代わりに働いてくれませんか」

と連絡が来ても絶対行かなかったし行きたくなかった。だけどサイゼは行ける日なら行く。それくらい精神的な負担が少ないのだ。辛いと思った時はメニューが大きく変わった時と行事で店が混み合う時くらいだ。新しい店長も元々の副店長だったからしんどくなかった。怖い人が来たら多分辞めてたかもしれない。バイトの人もみんな優しくてお店自体が全体でアットホームだった。だから今でも働いてるしきっと卒業まで働くだろうと思う。私にはここを辞める理由がないのだ。先に卒業していく人たちもいなくなるのが寂しいと感じる。新しい子達は来てくれてありがとうと思う。客層は正直あまりよくはないが、いいお客様も沢山いる。お客様にありがとうと言われるのが好きだ。だから私は飲食店で働くのが好きなんだと思う。きつい部分もあるけどそれ以上に飲食がすきだとおもう部分のほうが大きい。

 

最近また居酒屋で働き始めた。ここは緩すぎて逆に困った。人数がいっぱいで仕事はみんなでやる。そうすると暇な時は本当にすることが無い。立ってるだけなのは嫌いだ。手持ち無沙汰なのがしんどい。そしてパートさんばかりの中で働くのがどうしても慣れない。まだ初めて1ヶ月。これからどうなるのかという不安はあるけどきっと頑張れる。そう思う。仕事を覚えればきっと大丈夫だろう。がんばれ未来の自分。

 

働くのは別に嫌いじゃない。予定が柔軟にたてられなくなるのが嫌なだけだ。奨学金ではなく親からのお金で学校に行って生活をしている。だからせめて少しでも多く稼ぎたい。父はもう今年で定年退職した。だから尚更だ。社会人になりたくない。だから今は正直遊びたい。だけど働く。社会勉強だ。お金を稼ぐとはどういうことか働くとはどういうことかを学んでいる。