あなたの中に、私はいますか?

私は確実に存在してるのだと思う。私の行動で何かが変わる。私の言葉で何かが変わる。確実に私はこの地球上の一人の人間として生きている。だから私は存在している。存在しているのだ。そうは思うのだけれどもどうも実感がない。本当は私という人間は居ないのではないかと思う時が度々ある。だって私は私のことを客観的に見ることが出来ないし、見たことあるのは鏡の中に映る自分と、写真に移る自分と、動画に撮られた自分。全部私を表しているものであることに変わりはない。ないのだけれども、全て作り物のように思えてしまう。私という人間は本当に存在していますか?私に見えている私は腕から先と、胸元から下と、少しいたんだ髪の毛だけだ。人の目を見て、顔を見て、初めて人を認識できる。だから私はこれからも私を言う人間を認識出来ないままだろう。きっと死ぬまで、ずっと。

もし私が目の前にいたら私は友達になれないと思う。自分の好きなところなんてないし、むしろ嫌いなところしか見つからない。人のことは簡単に好きになれるのに、自分のことを愛するのはこんなにも難しいものかと思う。私は実は存在していなくて、自分で勝手に自分という存在を作り上げて人間のふりをしているだけなのではないかと思う。馬鹿みたいな考え方かもしれないけど、本当に私は生きているのか分からなくなるのだ。自分では何もわからないから、人に頼るしかないのだ。教えてください。私は生きていますか?私はそこにいますか?私は存在していますか?って。