三日月。

狂おしい程に悲しくてふと見上げた空には、三日月が浮かんでいた。憎たらしいほどにハッキリと。死にたいほどに苦しくなった私は、泣きたいほどに叫びたくなった。

サイズの合わない靴がただ不快で、バイトの制服を詰めたリュックが軽いのに重くて、前だけを見るのも嫌で上を見ても嫌で下を見ても嫌でどこを見ても嫌で、ただ目を閉じたくなった。

泣きたいと思う理由は多分いろんな所にあって、その色んなところが沢山でどうしようもなかった。ひとつが嫌ならきっと捨ててた。少しだからこそ捨てられなかった。きっとこれからも捨てられなくて、気づいた時には壊れてるのだろう。きっと。