自分と他人を愛する事の話。

感情のコントロールが苦手だ。普段はそう見せないようにしているだけで本当は気性が荒い。そうしたら相手が嫌がるとわかっていながら結局八つ当たりをしてしまう。子供の頃、親にすら自分の感情を出すことが出来なかった。良いも悪いも言ってはいけないと思っていた。だから欲しいものも強請らなければ、常に気を使って気を張っていた。だからかもしれない。何かがプツンと切れた。気を張ることが苦手になった。嫌になった。自分だけ相手に対していい顔をして、勝手に我慢しなければならないことが辛くなった。そしてわがままな今の私が出来上がった。何を言っても許されたいという横暴さの中で私は生きている。そしてまたそんな自分のことが嫌いになった。

優しくされることに慣れていない。と言ったら語弊があるのかもしれないが、慣れていない。友達はみんな優しい。私は周りの人に恵まれている。そういう意味では沢山の人に優しくされている。しかし、甘やかされるという意味で優しくされることがほとんどない。全てを受け止めると言われてもその言葉が怖い。私は自分のことを受け止められていないのに人に甘えてしまうと相手が私を受け止められないと思う。だから全てを受け止めると言われてしまうと、何が悲しいのか分からないのに私はまた泣いてしまう。そして相手を困らせてまた自分が嫌いになる。自分を好きになれたらどれだけ生きるのが楽になるのだろうか。こんなことをしたら離れてしまうのではないのかと怯えながら、何かを試すように嫌な態度をとってみる。私はどこまでも嫌なやつだ。

怒ってる理由を知って欲しいと思ってしまう。察して欲しいと思ってしまう。なんで怒ってるの?と言われたらなんで怒ってるかわかってくれないの?と思ってしまう。自分勝手だ。分かってはいるのだ。分かってはいるのだけれど、私は精神的に大人になれないのだ。怒っていたら、何を言わずにうっとおしいくらいに抱きしめて欲しい。